『モガンボ』

ジョン・フォード監督、クラーク・ゲーブル、エヴァ・ガードナー、グレース・ケリーという豪華スター揃いの、アフリカ・ロケ映画。
このロケは大変だったろうなあ、というのが最初の感想。特にエヴァ・ガードナーは、小象と戯れ泥まみれになるなど、予想外の体当たり演技だった。
DVDは、特にデジタルリマスターしているわけではないのだが、アフリカの自然を映し出す映像は、実に美しかった。光と影のコントラストは、さすがにジョン・フォードである。
人妻であるグレース・ケリーとクラーク・ゲーブルとの不倫にエヴァ・ガードナーが絡む微妙な三角関係。ケリーのよく言えば上品、悪く言えば硬い演技は、この時既に確立されている。
クラーク・ゲーブルの、いかにもマッチョなヒーロー的、ぶっきら棒で類型的な台詞廻しが、少々おかしかった。
ゴリラの映像などは、さすが現地ロケの迫力だったが、特典についていた予告編では、何故か着ぐるみのゴリラが一瞬映っていた。本編には登場していなかったが、あれは何だったのだろう。

モガンボ [DVD]