メビウスと80

いつものように、『ウルトラマンメビウス』を録画して観る。
今回は、ウルトラマン80が登場。
ウルトラマン80』は、学園ドラマ・ブームに便乗して、中学校の教師がウルトラマンに変身するというコンセプトで始まった(その前のシリーズは、やはりブームに便乗しての、アニメだった。)のだが、途中で路線変更し、「ウルトラマン先生」は中途半端に終わっていた。今では『純情きらり』でダンディな西園寺先生をしていた、長谷川初範が主人公だった。
もう高校生になっていた頃で、まだSF狂ではあったものの、その安易な設定に呆れて、あんまり観てはいなかったが、最初の頃の学校編は、少し記憶にある。(他にも石田えりが出演しており、彼女のキャリアの中では、あまり触れられたくないものらしい。)
今日は、当時の舞台となった中学校で20数年ぶりに同窓会をするという設定で、その中途半端に終わっていた学校編に決着をつける、非常に心憎いストーリーであった。
怪獣を倒した80に向かい、学校の屋上に集まった同窓生が、「仰げば尊し」を唄う頃から、涙腺が緩む。
最後の最後で、長谷川初範(矢的先生!)も登場。
まさかこの番組でこんなに感動するとは思わなかった。
こういう、過去の作品をリスペクトしつつ、その世界観を繋げてエピソードを纏める手法は、『スター・トレック』シリーズでもよくあることだが、日本のドラマでここまで感動的に仕上げた作品は知らない。それだけウルトラ・シリーズには歴史があるとも言えるが、脚本家を含めて、メビウスのスタッフの水準の高さ(と、シリーズへの愛)を感じざるにはいられない。脱帽しました。