スター・トレックのオールナイト!

kenboutei2006-09-08

数日前、偶然通勤途上の地下鉄駅構内に広告ポスターがあり、このイベントを知る。
場所が六本木ヒルズで、しかもオールナイトなんて、もう年齢も年齢だし(徹夜仕事だってしなくなった。いや、してはいけないと固く戒めている。)、かなり迷ったが、何より矢島正明(カーク船長の声だ!)がゲストでくることと、久しぶりに劇場版第一作のTMPをスクリーンで観られる魅力は捨て難く、結局、足を運んだ。
仕事が終わった午後8時前に出発。銀座からは日比谷線で一本なので、六本木ヒルズには簡単に行け、チケットもすぐ入手できたが、何しろ初めてのヒルズなので、物珍しさから色々ぶらつき(というか、うろうろ迷い)、午後11時の開演まで時間をつぶす。食事を済ませると(一人で入れる蕎麦屋をようやく探し当てた)、することもなくなり、最後の一時間はテレビ朝日前の広場で読書。それにしても、何だか日本じゃないみたいで、居心地が悪い空間だなあ、ヒルズは。
会場は、さぞトレッキーの熱気で溢れているのだろうと思っていたがさにあらず、ヒルズのおしゃれなイメージとは全く無縁の、どちらかといえばアキバで見かけるような人達が、ひっそりと開場を待ちわびていた。スポックやクリンゴン人のコスプレをした人の中では、典型的な夏のサラリーマン姿の自分は浮いてしまうのではないかと秘かに危惧していたのだが、そんな者は一人もおらず、少し安堵。(が、逆にがっかりでもあった。)
予定時間を10分程過ぎてから、ゲストの矢島正明と、岸川靖の対談。これまでも、スタトレ関連のイベントで対談しているらしく()、ファンも含めて何となく身内気分で盛り上がっていた。ロバート・ボーンへの思い入れや、当時のアフレコは失敗が許されないので、7割程度の感情表現に抑えていて、それが、オリジナルのウィリアム・シャトナーの情熱的で甲高い声に比べて、冷静な声のイメージとなった遠因になっていたという話が面白かった。
最後に、『宇宙大作戦』の若山弦蔵のオープニング・ナレーションを、矢島バージョンで披露(しかも二度も)。バックの音楽とは合わなかったが、やはりカーク船長の声は、いい感じであった。
オール・ナイト上映は、『スター・トレック The Motion Picture』からスタート。
この「TMP」は、一般の映画ファンはもとより、トレッキーからもあまり高い評価を得られていないが(先の矢島・岸川対談でも、「眠くなる」という言葉が当たり前のように出ていた。)、自分にとっては、今も昔も、スター・トレック映画の中では一番の傑作だと思っている。
今回久しぶりに観て、スポックの孤独と涙に改めて感動した。エンタープライズ号の出航シーンは、何度観ても良い。
驚いたのは、これがDVD上映だったということ。実はイベントの告知にはその旨案内されていたのだが、それを知らなかったので、最初に「再生」という画面表示が出てきた時は、胸の高まりが一気に下がってしまった。音響も含めて、DVD画像もそれなりに健闘はしていたが、巨大なスクリーンでは、画面が明るくなると薄く縦の縞が現れてしまい、せっかく劇場まで来たのにという落胆は、相当大きかった。ただ、DVD版ゆえに、劇場公開時にはカットされていたシーンなども観られたので、それはそれで良かったが。
次の『スター・トレック 5 新たなる未知へ』と『スター・トレック 6 未知の世界』(区別のしずらいタイトルだ)は、フィルム上映。
「5」はシャトナーが監督で、公開当時は酷評だった記憶があるが、今観ると、スター・トレックの世界としては、いたって正統で、次の「6」より面白く思ったのは、オールナイトの疲れと眠気も一因か。
詳しい感想は、もう疲れたので書かない。(書けない。)
とにかく、三本連続上映を乗り切ったことで満足。ポスターももらえたし。(来週、再来週も同じイベントがあり、皆勤するとさらに大きなポスターがもらえるそうだが、もう行くことはない、と断言。)
終わると、午前6時。帰宅した時は午前7時。
純情きらり』を観てから眠る。

スター・トレック 6 未知への世界 スペシャル・エディション
パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン (2004/04/23)

長寿と繁栄を!