『スーパーマン リターンズ』

kenboutei2006-09-07

仕事が早く終わったので、チケットショップで1300円の前売券を買い、サロンパスルーブル丸の内へ。(「心のコリをとる映画館」だそうで。)午後七時の回、そんなに混んでいなかった。
クリストファー・リーブ版スーパーマンの、最初の2本の後の話という設定。
2時間30分は、長過ぎる。テンポも悪い。
主演の俳優も、陰気な感じで、爽快感が足りない。そもそもポスターの仏頂面がいけない。
ロイス・レインも、美しくない。まあ、前シリーズの女優よりはまだ良かったが、少なくとも敏腕の新聞記者には見えなかった。
スーパーマンの大活劇というより、ほとんどパニック映画であった。(新しい映画館のせいか、音響の迫力はもの凄かったが、それがかえって煩わしい。)
それでもいくつか見所はあり、スーパーマンロイス・レインの夜の空中飛行や、クリプトナイトを持つレックス・ルーサーらにボコボコにされるスーパーマンのシーンなどは個人的に好み。(特に、ヒーローがやられる姿には、何故かマゾヒスティックな興奮を覚えてしまう。)
ジョン・ウイリアムスの音楽を含め、もっと懐かしさに浸りたかったのだが、それを許さない、ノリの悪い映画。
ラストの飛行シーンでカメラ目線になる時も、かつてのリーブのように、ニッコリ笑ってくれないと、気持ち良く映画館を後にできないではないか。
とにかく、この半分の時間でまとめるべき。この監督の演出力では、ピーター・ジャクソンの『キング・コング』と同じようなことは無理だ。