『泣き濡れた春の女よ』

kenboutei2010-08-21

神保町シアター、「映画と酒場と男と女」というテーマで、清水宏監督の『泣き濡れた春の女よ』を観る。昭和8年。
北海道の炭坑で働く労務者と酒場の女性の恋を描く。女を巡っての男同士の喧嘩、年増のバーのマダムと若い純朴な女給の恋の鞘当てと、まあ、今回の特集テーマにはぴったりというか、むしろ類型的すぎて、かなり退屈、途中で寝てしまった。
マダムが岡田嘉子若い女給は千早晶子。男は大日向傳。男と対立する(時々仲良くなって酒を飲む)炭坑の上司は、大山健二。
雪の北海道は、異国風。どこか無国籍映画の雰囲気が漂った。
トーキー最初期の作品で、台詞のトーンがバラバラだったのも難。舞台風演技と素人然の混在も気になった。