2月歌舞伎座昼の部

kenboutei2006-02-19

『春調娘七種』曽我兄弟に静御前が絡むというのが、歌舞伎らしい出鱈目さで面白い趣向だが、踊りだすと普通。
『陣門・組打』幸四郎の熊谷。福助の小次郎、敦盛。親子が敦盛の身替わりとなって一芝居しているということを、あからさまに見せる演出。こういうくさい芝居を田舎芝居というのだと思う。
福助は見た目がすっきりとしているが、幸四郎の演出に付き合って、感情過多な表情。数年前の梅玉の小次郎の気品には遠く及ばない。
一番良かったのは、錦吾の平山武者所
子役の遠見を出さないのは、一つの見識ではある。
『浮塒鷗』芝翫が花道に出てきたところまでは覚えているのだが・・・。
『幡随長兵衛』それほど好きな芝居ではないが、今日の吉右衛門は見応えがあった。玉三郎菊五郎と役者が揃い、昼の部ではこれだけが大歌舞伎。
段四郎の唐犬が意外だったが、まずまず。