『野生の少年』

kenboutei2005-06-11

トリュフォーのDVDボックスから、『野生の少年』。初見。18世紀にフランスの森で発見された少年を教育したという実話に基づいたもの。冒頭、木漏れ日の溢れる美しい森のシーン。黒澤の『羅生門』やルノワールの映画を思わせる。撮影はネストール・アルメンドロスだった。少年を教育する先生役にトリュフォー自身。一度逃げ出した少年が戻ってきた時、先生が「また勉強しよう」というところで終わる。その時、まだ言葉を話せない少年が、「NON!」とでも言ってくれれば面白かったが、もちろんそんなことはなかった。何故かジャン・ビエール・レオーに捧げられた映画でもあった。