「カッスル夫妻」
アステア＝ロジャースのDVDボックス鑑賞シリーズ（？）、最後は『カッスル夫妻』。
これまでの４作品とは違い、こちらは、実在の夫婦の伝記。したがって、踊りよりドラマに重点が置いてあった。といっても、扱う夫婦が社交ダンスの有名人であり、二人の踊るシーンが少なくなったというわけではない。（もちろん、もっともっと観たいのだが）
往年のハリウッド伝記ものの定石を踏まえた演出で、ジンジャーもフレッドも幾分リアルな演技。ジンジャーが海辺で初登場するシーンは、最初ジンジャー本人とは思えなかった。前半のお嬢様風キャラクターも、これまでとは違う印象。アステアもロジャースも、ダンサーというよりは、「役者」としての魅力が光る作品。特にジンジャーは、女優としての美しさが眩しかった。
ああ、これでボックスの５作品を観終わってしまった。二人の共演作品は全部で10本あるそうだが、いずれ、全部入手できたらと思っている。
とにかく、いつでもアステア＝ロジャースのダンスが観られる環境にあることは、何とも幸せなことである。
アイ・ヴィー・シー (2003/03/29)
