住大夫の講演会へ
住大夫の講演会。神保町の学士会館にて。以下、住大夫の話で印象に残ったもの。
- 文楽の世界は、誰に教えてもらってもいい。師匠、師弟に縛られない。伝統芸能の世界では珍しいこと。
- 今は正式な相三味線でやっている人は誰もいない。人数も少ないので、色々な人とやらなければならないのが現状。
- 拍手はしてもらった方がありがたい。それで乗ることができる。(去年の素浄瑠璃の会で、女性が拍手したのを年配の男性が止めて喧嘩になった話も紹介していた。)
- 近松は嫌い。語りづらい。近松作品に改作が多いのも当然。曾根崎心中は面白いか?文学としては優れていても、やってる方は面白いとは思えない。
- CDを残すことは考えていない。自分ごときがおこがましい。
- 今年の2月、皇后陛下がお忍びで国立劇場に来て下さった。
- 来年で80才。まだ腹に力が入るうちは頑張るつもり。
などなど。住大夫が拍手容認派であったのは意外。質問の時間に、中年の女性が「これからも多いに拍手する」と勢いづいてしまった。
購入した本にサインをしてもらう。住大夫、元気で何よりであった。