夜のアイドル

会社の後輩と二人で飲む。二次会に進む。
時々行くクラブで、何人かめについた若い女性が、今度テレビに出るのでよろしく、と言ってきた。
話を聞くと、歌手としてデビューもしているという。
少し舌足らずな少女っぽい女性で、こういう店でアルバイトしていることは、親にはもちろん、事務所にも内緒にしているらしい。
それでも屈託なく、自分のブログのアドレスなんかを教えてくれたので、帰宅後に調べてみると、随分本格的にアイドルとして売り出そうとしている娘であった。
CDも発売され、事務所のオフィシャルページもあり、ファンの応援サイトもある。(もちろん夜のアルバイトのことなどは一言もない。)
最近は、映像や音楽も個人でかなりのレベルまで創作でき、そのうえネットが発達しているので、意外と簡単に、誰もがアイドルもどきになれるようだ。ちょっと可愛い服を着て、歩行者天国でパフォーマンスをしているのをネットで流せば、それでもう十分アイドル気分である。そこに固定客がつけば、極めて限定的ではあるが、一つの世界が成立していくのであろう。コスプレの隆盛なども、ネットの存在が大きいのだと思う。
そして、そのバイトの女の子も、こういうネット世界で、見事にアイドルになりきっているようであった。
まあそんなことはともかく、これから有名になれば、自分も現実世界で自慢できるので、是非頑張ってもらいたいものだ。
水割りの作り方は、全く下手くそであった。(たぶん、店の方は、長く続かないな。)