『アイ、ロボット』
せめて日本での上映では、『われはロボット』もしくは『わたしはロボット』というタイトルにしてほしかった、『アイ、ロボット』を観る。
ロボット工学三原則など、アシモフの原作を元にはしているが、ストーリーは全くのオリジナルらしい。
前半は、ロボット工学博士の飛び降り自殺を、殺人ではないかと疑う、ロボット嫌いの黒人刑事(ウィル・スミス)の、孤立無援の捜索という、典型的な刑事モノ。(犯人として疑われるのがロボットなだけである。)
後半は、人間を守るべきロボットが、守らなくてはならない人間そのものが危険だとして、反乱を起こすという、これまた『スター・トレック』やSFコミックなんかで散々語られ尽くしたお話。
要するに、手垢まみれの物語をCGと近未来デザインで華々しくしてみました、というだけのことで、アシモフさんご愁傷様といった感じであるが、まあ、最近のハリウッドSF超大作は、みんなこんなものである。
後半のロボットの反乱は、まるで手塚治虫の漫画を観ているようであったが、CGの技術には感心すれど、イマジネーションの模倣には全く感動できないのである。
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