12月歌舞伎座・昼の部

kenboutei2006-12-10

総じて眠かった。
『嫗山姥』菊之助の八重桐が花道から登場したところで、ようやく目が覚める。菊之助は紙衣姿がすっきりと美しく、久しぶりに見惚れた。しゃべりは、自ら話すより糸に乗る方が多かったが、丁寧な動きでわかりやすかった。谷太夫が熱演。萬次郎の白菊が立派。
『将門』時蔵の滝夜叉姫。すっぽんから登場してきた時の、古めかしい美しさと堂々たる気品は、実にこの妖し気な空間にぴったりと嵌っており、今の女形では、一番この役のニンではないかと思った。それを確認したら、後は眠ってしまった。
『芝浜』一分の隙もない、菊五郎劇団のアンサンブル。魁春もすっかり馴染んでいた。全く安心して観られるものの、まあそれだけでもある。
『勢獅子』今日の雀右衛門、台詞もしっかりしていて、元気そうでした。芸者姿の方が、動きやすいのかも。