7月大阪松竹座

kenboutei2013-07-21

大阪松竹座へ。夜の部を観る。
曽我物語
我當親子、翫雀、薪車、上村吉弥
討ち入り前の、曽我兄弟の会合。
十郎に翫雀、五郎が進之介。我當は異父兄、薪車は末弟で出家している。4人兄弟だったのか。
とりとめもない話で、全体が埃鎮めのような一幕。進之介の五郎は、いまだ素人っぽい台詞でまるで国立劇場研究生の勉強芝居のよう。これでは先に進めないなあ。
五郎の着物が筋書の写真と違っていた。
『一條大蔵譚』
「檜垣」と「奥殿」。
仁左衛門の大蔵卿。東京で演じたことがなく、型も違うらしい。
阿呆の表現に嫌味なく、切り替えも早い。最後も切った首で遊ぶことはせず阿呆に戻らないで、右腕を胸の前で折って決まる。その恰好の良さ。少しあっさりし過ぎの感もあるが印象的な大蔵卿。
鬼次郎への台詞もわかりやすく、鎌倉への伝言の中身がはっきりと理解できる。そこが仁左衛門の良いところ。
秀太郎常盤御前が新鮮。
橋之助の鬼次郎、福助のお京。
杜若艶色紫
「かきつばたいろもえどぞめ」。平成15年2月に新橋で上演されているが、観てたかなあ。
福助橋之助翫雀扇雀の東西成駒屋兄弟の共演。
福助の悪婆は似合っているが、歌右衛門襲名を控えた女形としてはどうなのか。下品さだけが際立つ。
橋之助の願哲は、完全に中村屋の法界坊のコピー。平成中村座の悪影響か。
途中、橋吾、松十郎の名題披露。芝居の雰囲気と合わず、何だか気の毒に感じた。

終演後、新地へ繰り出す。