7月歌舞伎座 昼・夜

kenboutei2013-07-14

新しい歌舞伎座での「花形夏芝居」二題。
昼の部
『加賀見山再岩藤』
松緑奮闘。鳥井又助が立派。立ち姿が様になってきた。両手を広げる様など、形になるところも見栄えがする。台詞はまだ少し舌足らず感あるが。一方、岩藤の方は、面白くない。
染五郎菊之助愛之助とそれぞれ役をきっちりこなす。若手花形から一歩踏み出した感あり。(これは夜の部にも言える。)
 
夜の部
東海道四谷怪談
菊之助のお岩。もちろん初役。
もともとお岩は音羽屋の家の芸のはずなのに、六代目以降殆ど演じられてきていなかったので、菊之助が演じることにちょっと驚いたが、その挑戦心は立派。
お岩にしては、元気すぎるきらいがあるが、することはソツなし。福助勘三郎に比べても遜色ない。しかし、余韻が残らない、乾いた感じがするのは何故?
「夢の場」はたいしたことなかった。
染五郎伊右衛門はまずまず。松緑の直助とのバランスも良い。
市蔵の宅悦が良い。小山三も元気。
だんまりは破綻なく、若手だけではサマにならないと思っていたのだが、それなりに観られた。