『インセプション』

kenboutei2010-08-16

有楽町マリオンで、話題の『インセプション』を観る。
あの『ダークナイト』クリストファー・ノーラン監督の新作ということで、期待も高かったが、その期待通りの面白さだった。
夢の中に入り込んで刷り込みやアイデア・思考を盗む稼業というのは、SF小説ではよくある話であるが、映像化はなかなか難しいところ。それをうまく表現できていたのが見事。しかも、夢のまた夢、そのまた夢・・と、どんどん入り込んで行く多層構造が、面白さを倍加させた。
もっとも、設定の面白さに比べて、映画の筋立てとしては、結局は犯罪チームのコン・ゲームを基本にした、ちょっと手の込んだアクション映画、といった感じであった。特に後半の夢の中での雪上チェースやドンパチは、観客へのサービスなのかもしれないが、個人的には余計。
それでも、同じような場面やストーリーを見せられるだけの最近のハリウッド映画の中では、出色の出来であり、ディカプリオ、渡辺謙ら、役者もそろい、2時間30分、緊張感を保ちつつ夢中で観終わった。気持ちの良い映画。
・・・今もディカプリオの独楽は廻り続けているのだろうか?