2月国立劇場・文楽公演 三部

kenboutei2009-02-15

第三部
女殺油地獄文楽で観るのは、平成17年以来、2回目。
与兵衛を遣う勘十郎が見事。周囲の説教を斜に構えて聞く態度などが、実に良い。
前回と異なり、今回は殺しの場で、油を示す薄板は出てこなかった。
お吉から金を借りられないとわかり、その代わりに油を貸してくれと言って、お吉を油断させてから殺しにかかる与兵衛。その段取りのリアリティ、冷徹さが、近松文学の凄みだなあ。
清治の相手は千歳大夫ではなく、呂勢大夫。