国立劇場 12月文楽公演

kenboutei2008-12-16

若手・中堅中心の12月公演。今日が千秋楽。
『源平布引滝』。眼目の九郎助内の段の前に、義賢館の段と、竹生島遊覧の段がつくのは、海老蔵が新橋で出したのと同じ構成。
前半はほとんど寝ていたので、結局「九郎助内の段」だけ楽しんだ。
文字久・錦糸、千歳・富助と語り継がれる床が、文楽の将来を観ているようで、面白かった。
文字久大夫は語りのうまさ、千歳大夫は音遣いの丁寧さがある。錦糸の剛胆な撥さばき、富助の切れ味と几帳面さ。(特に富助は、いつも感じることだが、オクリの上品な音色が好きだ。)
後を咲甫・燕三。燕三の出番としては、ちょっと物足りないだろう。
語りと人形ともに楽しめる一段であった。