昭和42年10月、11月

歌舞伎座に行く前に、図書館に寄って、朝日新聞の縮刷版を閲覧。
前月の長十郎離脱を受けて、その後の展開がどうなったか調べたが、10月は全く記事がなく、11月は、騒動後初の東京公演となった読売ホールの『佐倉義民伝』の記事と、翌月の『ハモニカ物語』の練習風景を「翫右衛門体制」として紹介した記事の二つだけだった。
読売ホールの公演の方は、公演終了後に高齢の女性ファンに聞くと「長十郎の宗五郎が良かった」と答えたので、「宗五郎は翫右衛門ですよ」と教えると、慌ててハンカチで顔を拭ったというレポートで、どちらかというと、前進座の内紛を冷ややかに捉えた内容となっていた。
もっと多くの記事があるかと思ったが、肩透かしであった。まあこの頃の日本は、沖縄返還問題や羽田闘争などで騒然としており、それどころではない、といった感じが、新聞からも感じられるが。
10月の新聞では、北大路欣也日生劇場初日直前に、主役を降ろされるという記事が、割合大きく出ていた。(演出の浅利慶太との確執があるようにも読めたが。)
プロ野球は、パは阪急、セは巨人が優勝し、王選手は三冠王を逃したようです。
次回は、同じ時期の毎日新聞を調べてみようと思う。